コレステロール

遺伝による家族性高コレステロール血症の原因と対策方法

遺伝による家族性高コレステロール血症の原因と対策方法

不規則な生活もせず、健康管理もしっかりとしているのに、LDLコレステロール値が高くて悩んでいませんか?

もしかすると、それは遺伝的要因の「家族性高コレステロール血症」かもしれません。

ここでは、家族性高コレステロール血症について詳しくご紹介します。

家族性高コレステロール血症とは

家族性高コレステロール血症とは

家族性高コレステロール血症とは、遺伝的な要因によってLDL(悪玉)コレステロール値が高くなってしまう病気です。

この家族性高コレステロール血症を持っていると、動脈硬化が進行しやすいため、「冠動脈疾患」になりやすい特性があります。

家族性高コレステロール血症になってしまう原因としては、両親からの遺伝による要因なのですが、このあとに説明するヘテロ型とホモ型の2タイプ存在します。

家族性高コレステロール血症は、早期発見することで適切な治療により予防することが可能です。

家族性高コレステロール血症が冠動脈疾患を起こりやすい理由

LDLコレステロールは、「LDL受容体」を介して肝臓に取り込まれ分解されます。

LDL受容体

出典:おぎもと内科クリニック

しかし、家族性高コレステロール血症の人はLDL受容体が少ない、またはその働きが悪く、血液中のLDLコレステロールを上手く肝臓に取り込むことができません。

取り込まれないLDLコレステロールは血管壁へと入り込み、それが蓄積して動脈硬化が進み冠動脈疾患が起こりやすくなるのです。

家族性高コレステロール血症のタイプ

家族性高コレステロール血症は、親から変異のある遺伝子を受け継ぐことで発症します。

家族性高コレステロール血症には2タイプあるのです。

ヘテロ型

両親の一方から、変異のある遺伝子を受け継いだのが「ヘテロ型」です。

健康な人と比べると、LDL受容体の数が少ないので、一般的には総コレステロール値は250mg/dL以上、LDLコレステロール値は170~180mg/dL以上になります。

中には遺伝子の変異があったとしても、LDLコレステロール値があまり高くならない人もいるため100%値が高くなるとは限らないみたいです。

ヘテロ型の発症頻度や約500人に1人といわれています。

意外と発症頻度の多い病気なのに対して、まだまだ広く知られていません。

ホモ型

両親から変異のある遺伝子を受け継いだタイプが「ホモ型」です。

LDL受容体がほとんどないか、わずかしかないため、総コレステロール値は500mg/dL以上になります。

発症の頻度はヘテロ型と比べてとても少なく、約100万人に1人といわれています。

ホモ型は、まれに若い頃から動脈硬化が進行して、10代や20代で心筋梗塞を発症するケースもあるのです。

親から変異のある遺伝子を受け継ぐ

出典:湧永製薬

ヘテロ型もホモ型も、できるだけ早くに発見することで、早いうちから適切な治療を受けることができるので、気になる人は一度検査してみるといいでしょう。

家族性高コレステロール血症の症状

家族性高コレステロール血症の症状として「黄色腫(おうしょくしゅ)」という、皮膚の下にコレステロールの塊が現れることがあります。

この塊は、肘や膝、アキレス腱にたまりやすく、特にアキレス腱にできやすく、太く厚くなる症状がでます。

黄色腫

出典:日本動脈硬化学会

この他にも、黒目の周りに白い輪ができる「角膜輪」という症状もあります。

角膜輪

出典:日本動脈硬化学会

このような症状が現れるような場合は、家族性高コレステロール血症の可能性が高いといえるので、早めに病院へ行って検診を受けるようにしましょう。

家族性高コレステロール血症の対策

家族性高コレステロール血症の対策

家族性高コレステロール血症の対策方法ですが、両方のタイプが共通していえる対策は「食事療法」と「運動療法」によって、余分な脂肪を減らし体重を下げることで薬の効果を上げることができるます。

また、体重が減ることによって、高血圧の改善や生活習慣病の予防にもなります。

次は、それぞれのタイプの対策方法について説明します。

ヘテロ型の対策

ヘテロ型の場合は薬物治療を中心に対策をとっていく必要があります。

主に使用される薬として

  • スタチン
  • 陰イオン交換樹脂
  • プロブコール
  • エゼチミブ

などの薬を組み合わせて使用することが多いそうです。

個々の進行状況によって、薬の処方が変わってきますので、必ず医師の指示に従って飲むようにしましょう。

服用を続けることでLDLコレステロール値があまり下がらなくても、冠動脈疾患を抑制する効果があるとされています。

ホモ型の対策

ホモ型の場合はLDLアフェレーシスという透析療法みたいに、血液を体の外で循環させる治療です。

体外で循環された血液はLDLだけを吸着して取り除き、再び体内へ戻します。

治療の頻度は1~2週間に1回は行う必要あります。

まとめ

家族性高コレステロール血症は、早期の発見が早く対策できるきっかけとなります。

健康診断のたびにLDLコレステロール値が高い場合は、一度精密検査を受けてみるといいでしょう。

家族性高コレステロール血症だとしても、治療法もきちんとあるので、心配はせず医師にアドバイスをもらいながら、健やかな生活を続けていきましょう。

この記事を読んで、少しでも家族性高コレステロール血症の対策のお役に立てたら幸いです。

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田中タモツ [健活ナビ編集長]
自身の体調不良をきっかけに、健康の大切さを知り、健康管理の分野を学ぶ。より深い知識を身につけるため、健康管理能力検定3級・2級資格を取得し健康管理アドバイザーになる。少しでも健康に興味を持ってもらえるよう、分かりやすく役に立てる情報を発信するよう努めてまいります。